「ジオファーム」とは
馬たちが現役引退後も安心して生きていくことが出来る持続可能な仕組みを作りたい
年間約7,000頭程の生産頭数があるサラブレッド。優勝し、有名になれる馬はごく僅か。競走馬として活躍出来ず、また乗馬としても活躍できなかった馬たちの居場所は、日本にはまだまだ限られたものしかありません。
競走能力や競技能力や以外の、可能性を持った馬たちは多くいます。 しかし、経済的な飼育コストの大きさや、場所の問題等で、セカンドキャリアを構築できるだけの時間、環境を作ってあげる事は、現代社会の仕組みではなかなか難しいものです。
この時間を作り出すことが出来れば、命も繋がり、その馬たちの周囲には、新たなHAPPYが生まれるはず!
そのための仕組みづくりにチャレンジする、馬たちが主役の農場です。
-
馬たちは、日中は放牧し、夜には厩舎で過ごしています。パドックには、1頭づつ放牧されることもあれば、ウマが合うパートナー同士の数頭での放牧もしています。
ジオファームで大切にしているポイントは馬たちが、草食動物らしく、安心安全な環境でリラックスできてゆっくりとそしてたっぷりと牧草を食べられる様にしています。もちろん、馬ふんが堆肥の原料になるからです。
それだけではなく、馬は頭を下げてゆっくりと時間をかけてしっかりと咀嚼しながら草を食べることで、ストレス物質が低減されてリラックス効果がでると言われています。
引退競走馬のアフターケアの環境整備という観点からも、馬たちのマインドチェンジができるよう、そして結果的に堆肥の高品質化にもつながるような取り組みをしています。 -
高齢な農家さんにお話を聞くと「馬の堆肥が一番良いんだ」と、よく言われます。
まだまだ科学的な知見の無い時代から、馬の堆肥が愛用されてきた背景には、馬の消化のプロセスが関係してきたと考えられています。
草食動物で、かつ、牛と違って反芻することが無い馬は、ゆっくり沢山の牧草を食べ、胃から腸への一方通行で、馬ふんとして粗い状態で排出し、物理的に好気発酵に適した状況を生みだします。これをうまく利用して堆肥化、土づくりへと繋げていたのが昔ながらの耕畜連携で、最近の有機農業でも改めて見直されているポイントです